保田学園 保田高等学校 神村学園 広島学習センター

Information お知らせ
一日1ミリブログ

可能性の芽広がる、スクーリング

みなさん、こんにちは
保田学園 保田高等学院です。

 

保田高等学院に在籍している生徒は、高校は学校法人神村学園高等部 通信制普通科に在籍し、普段の登校は保田高等学院に登校しています。

そのため、保田高等学院は神村学園高等部 広島学習センターでもあります。

 

そして、本校のような単位制通信制高校では、単位を修得するために、「レポート」・「スクーリング」・「試験」の3つの条件があり、

今回はその中でスクーリングという、神村学園で行われる授業を受けるために、先日、生徒と一緒に4泊5日で鹿児島へ行ってきました。

ご存知の通り、保田高等学院は完全不登校に特化した学校であり、生徒は全員、小・中学校で不登校、もしくは特別支援学級へ通っていた生徒が入学しています。

そのため、今回初めてスクーリングに行った一年生は、ほとんどの生徒が小・中学生時、修学旅行にも行けなかった生徒ばかりで、自分の家以外の場所に宿泊するのは初めての生徒がほとんどなのです。

「スクーリングの授業、ちゃんと受けられるか心配。」  「鹿児島って広島からすごく遠いよね…そこに行かんといけんのんじゃろ…」と

そんな不安の中で、スクーリングに臨みましたが、実際に鹿児島へ行き、スクーリングに参加してみると、少し、行く前の不安が和らいだようで、なんとか4泊5日のスクーリングを乗り越え、

「僕、スクーリングへ行けた!!」「私、4泊5日のスクーリングをやり遂げた!!」という大きな自信を持って、広島へ帰ってきました。

そんな1年生ですが、入学前の相談会では、

保田校長が「もし、来年入学したら、鹿児島で行う4泊5日のスクーリングに行ける姿を想像できる?」という質問を行うと、

全員が「絶対に無理。」と返しました。

「そうか…そうだろうな!! 今中学校に登校できていないのに鹿児島なんて考えられるわけないよなぁ…」

「じゃあ、聞くけど 一年後、もしくは二年後のスクーリングを想像した時にみんなと行けるようになりたい、そんな自分になっていたい?」

と保田校長が聞くと、しばらく間があいて、

 

「…なりたい!!」

 

「今は、それでいいよ。これから、みんなとスクーリングに行ける自分になるために、先生たちは全力でサポートしていくことを約束するよ!!」

 

ここが彼らの保田高等学院でのスタート地点となります。

 

 

保田高等学院では全生徒、一人ひとりが、今現時点の目標・目的を手書きで紙に書いたものを、掲示しています。

そして生徒は、毎朝登校した時に、それを必ず読み返して、一日をスタートします。

我々教員も、都度その目標を読み返しながら、生徒と向き合い、

 

それぞれの「一日1ミリ」を目指していきます。

 

これが保田高等学院が勉強よりも重きを置いている人間力の共育です。

 

この「一日1ミリ」の積み重ねがこのスクーリングへつながっています。

 

今回のスクーリングでは、入学して4年かかってようやくスクーリングへ行けた生徒もいましたが、全生徒が参加できたわけではありません。中には、スクーリングの途中、

どうしても、集団の中で授業を受けることがしんどく、パニックになりながらも頑張って授業を受けていましたが、やむなく、保護者が迎えに来て途中で帰った生徒もいます。

 

そして、一年生は21人中5名の生徒が今回のスクーリングへ参加できませんでしたが、行けなかった5名の生徒は、入学してからの7カ月間、校長が自宅へ行き、学習サポート・カウンセリングを行うホームスクールを行い、自分の家から外に出ることができない、校長がホームスクールへ行っても自分の部屋から出られず、校長と顔を合わすことができないところからスタートし、

今年は、スクーリングへ行く事が目的ではなく、それぞれの今現時点の目標・目的を一緒に設定し、一人ひとりの一日1ミリを目指しています。

 

そして、スクーリングから帰った一年生を校長が迎えた時、生徒に

 

「スクーリングどうだった?」と尋ねると、

満面の笑みで「うん、楽しかった。」

「じゃあ、来年は海外旅行。再来年は、宇宙旅行に行けるね。」

「え~それは絶対無理よ。」

「なんでやぁ、去年の今頃、スクーリングへ行くのは想像できた?」

「う~ん…絶対に行けないと思ってた。」

「じゃあ、それと同じじゃない?それだけ自分が成長したから、今の自分があるんじゃろ。なら来年の今頃は今の自分より、もっと成長しとるよ。」

「なら、海外旅行もいけると思う!!」

「そうじゃろ、去年と比べてそれだけ自分に可能性の芽が膨らんでいるから、来年はもっと成長した自分になっていることにワクワクして、

これからも一日1ミリ共に歩んでいこう。」と保田校長がいうと生徒はまた、満面の笑みで

「わかった!!」

と胸を張って返事をしていました。

 

そんな彼らの可能性の芽が膨らんでいく姿をみて、来年、再来年は、可能性の芽からどんな花が咲くんだろう…と私も思わずわくわくしてしまいました。

 

共に一日1ミリ。

校長のラジオ番組をぜひ聴いてください。

「保田隆のHeart Beatラジオ」 RCCラジオ 毎週月曜 20:30~