みなさん、こんにちは
保田学園 保田高等学院です。
先日、保田学園保田高等学院で、令和6年度入学式が執り行われ、
今年度は21名の新入生が入学しました。今回はその様子をお伝えいたします。
今年の入学式の校長式辞は、こんな言葉から始まりました。
「今日、みんながこの場所に勇気を振り絞ってきた。そのことが心から嬉しいです。ここまで来たくても、来れなかった仲間が何名かいます。
恐らく部屋のなかで自分と葛藤しているはずです。その子たちの事を忘れないでください。
そして、ここまで来たけど、どうしてもここに入れず、駐車場の車の中に今いる子もいます。
ここまで来たけど、どうしても緊張して入れなくて帰ってしまった子もいます。
みんなと同じようにここまで来たけど、この席に入れなくて。保護者席にいる生徒もいます。
それぞれが、それぞれのスタートでいい、今日はその一歩踏み出す日です。3年後、全員で笑って卒業式を迎えましょう。」
そして式辞では『原点』について話をされました。
最初に、新入生が入学前に、何のために保田学園保田高等学院に入学したいのか、保田学園保田高等学院に通うことでどんな大人になりたいのかを書いた、この学校生活での原点である、新入生の作文を示し、少しずつそれを叶えていくため向き合うこと約束しました。
次に、保田学園の、そして保田校長の、共に育つ共育の原点の話である
『保田校長が36歳の時、先生として不登校となり、その時に出会った、一人のある不登校の子どもとの出会い、
そこから共に色んなことに取り組みながら校長は、社会復帰していくことができ、そのある子は学校に戻ることができた。』というエピソードを話され、
生徒と保護者に対して「私たちはこの子たちが完全に不登校から脱するすべての答えを持っているわけではありません。心から一緒に悩ませてください、考えさせてください、泣くときは一緒に泣きましょう。いつか一緒に笑える時が来るまで私たちは絶対あきらめません。」と約束をしました。
そして最後に保護者の方に「この子たちの、命の原点。みんながこの世にどれだけ望まれて生まれてきたのか、赤ちゃんの時にみんなが笑うとその笑顔にお父さん、お母さんは何度も勇気をもらったはずです。幸せをもらったはずです。その時のことを今日、帰って話をしてください。」
という式辞でした。
校長の式辞が始まる前は緊張していた新入生も、表情が少し和らぎ、保護者の方も思わず涙ぐんでいました。
そして保田高等学院の入学式は、生徒本人が来れなくても、保護者の方だけでも出席して、この入学式の話を伝えて欲しいと、事前に校長と約束をしているため、新入生21名の保護者は全員が入学式へ出席しています。
そして、保田高等学院での3年間へのリスタートボタンを全員で押し、式辞は終了いたしました。
この入学式がそれぞれにとっての、原点回帰の日であり、一つの節目である3年後の卒業式に全員でそろって、笑顔でその日を迎えられるよう、あらためて今日から共に1ミリ歩んでいきたいと、強く思いました。
一日1ミリ共に…
校長のラジオ番組をぜひ聴いてください。